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2003年9月17日(水) 急いでカシスのジャムづくり。

先日のテレビ放送で、全国的にカシスジャムの人気が高まり、多くの方々から注文が入った。ジャムの在庫がなくなってしまったので、急いで冷凍の実からジャムを作った。

収穫してすぐに冷凍した実を、まずは水洗い。氷に手を入れているようなものだから、すごくしばれる。実がばらばらになるまでしっかり洗う。
ジャムに使っているのは、北海道産のてんさい糖のみ。ほかには一切添加物は使わない。てんさいは北海道では広く作られていて、てんさい糖の大規模な工場は、農園の近くにもいくつかある。
回転窯に冷凍の実とてんさい糖を入れて、温度をあげていく。すこし溶けて来たら、大きな木製のしゃもじでまぜる。最初は固いので力がいる。
鍋をまぜているのは、インターネットの楽天ショップで金田ベリー園のジャム販売を担当しているアイリンクの石川タイジくん。今日は製造の現場を体験しにきたのだ。バーチャルではない手仕事で製品の素晴らしさを知ってもらった。
ある程度煮立ってくると、丁寧にアクをすくう。このころになるとジャムの良い香りが工場内に立ちこめている。
さあ、もうそろそろ良い頃だろうか。数滴を冷やしてジャムの固さを見る。よくあるジャムは適当に煮詰めた時点でペクチンをまぜて固めてしまうが、金田ベリー園ではあくまでも自然な成分で煮詰めてちょうど良い固さまでもっていく。
煮詰めると量も減るので効率は悪いが、これがおいしさの秘密のひとつでもある。できたジャムは丁寧に一瓶一瓶手で詰めていく。
今日はカシスのほかに、グスベリーも作った。こちらはグスベリーを煮詰めているところ。
瓶に詰めたジャムはボイラー式蒸気殺菌機で、殺菌する。実はジャムだけではなくて、この工場そのものもほとんどが金田さんの手作り。コツコツと大工仕事をして作ったものだ。
作業がすべて終ると、その日の作業日報をつける。個数や種類はもちろんのこと、材料や梱包材なども記録して、万が一のトラブルがあったときに備えている。